「母は友だちと食事に行ったり服を買ったりするのも父の許可を得ています。家族に尽くして終わるような人生です。私も男性にいろいろやってあげてしまうタイプで、以前に付き合った人とも旅行の計画はすべて私が立てたのに、旅先でトラブルが起きたときに協力してもらえませんでした。父のような男性と結婚したら、自分の首を絞めるようなことになるだろうなと思っていたんです」
では、どんな人とどのような生活をしたいのか。イメージができないままに40代半ばを過ぎ、大手結婚相談所に入会したのは47歳のときだった。
「2歳年上の友人がその相談所で結婚できたのですすめてくれました。アプリなどでは若い人に負けてしまいますから。相手をスクリーニングしたうえで出会うためにはサービスにお金を払う必要があると思いました」
強気の婚活を続けた結果、健一さんとマッチング
恵美さんは外資系企業の正社員だが高給取りではない。相手に求める条件は、自分よりは年収が上で年齢は上下5歳違いまで、首都圏在住の大卒者で太っていないこと、などだ。さらに、男尊女卑傾向のある男性はお断りで、穏やかで優しくて会話が弾む人がいい。
40代後半女性としては「高望み」と言われかねない条件だが、恵美さんは「AIマッチング」によって毎月最大5名の男性を紹介してもらい、そのいずれも条件的には的外れではなかったと証言する。テクノロジーの発展を絶賛したくもなるだろう。
一方で、アドバイザーというアナログな存在も大きかったと振り返る。担当してくれたのは「キレイでたおやかな雰囲気の前向きな年上女性」で、体調不良で休会せざるをなかったときも会費がかからないように配慮してくれて、困ったことは何でも相談できたという。
「そのアドバイザーさんのおかげで結婚生活のイメージをしやすくなり、3人ほど男性を紹介してもらえました。もう一回会いたいとは思えませんでしたけど」
体調を壊しながらも強気の婚活を続けた恵美さん。入会から1年半後に、やはりAIマッチングによって健一さんと知り合うことができた。
「条件はすべてクリアしているし、優しそうな笑顔のプロフィール写真にも惹かれました。一緒に笑っている生活がイメージできたんです。そして、スキューバダイビングの経験があってスポーツジム通いが趣味で将来的に登山を趣味にしたい、と書いてありました。私とピッタリ同じです!」
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