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キャリア・教育 #発達障害グレーゾーンの部下たち

「ミスが多く期日を守れない」部下への対応のコツ 発達障害グレーゾーンの人の働きにくさを解決

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  • 舟木 彩乃 心理学者、公認心理師、精神保健福祉士、官公庁カウンセラー
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ただし、今回の場合は、すでに上司とQさんの人間関係に課題がある可能性があったので、上司以外の人に相談したいと思ったら、カウンセラーである筆者のところにきてほしいと伝えてもらいました。

しかし結果的には、上司とQさんで「困りごと」を共有し、事例性の改善策を考えることができました。先述した内容以外にも、部署のメンバーからアドバイスをもらいながら試すようにしたところ、課題はかなり改善できたということです。

上司との人間関係も、次第に以前のような良好な関係に戻れたようです。

事例性への対処のポイント

このように上司だけではなく、部署の他のメンバーなどに協力してもらうことが可能であれば、「事例性」に対処できる確率は格段に上がります。

ここでの留意点としては、Qさんが「特別扱い」されていることについて、周囲から不満を持たれないようにすることです。「こういう苦手な面があるから彼女に配慮している」ことを説明し、部署内で認識を共有すると良いでしょう。

本件では、Qさんは上司や部署のメンバーの協力により、少しずつ「困りごと」に対応できるようになりました。

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しかし、Qさんとしては今回の事例性に通ずる特性について幼少期から悩んできたということ、今回は他部署から上司にクレームまできてしまい、上司に申し訳ないことをしたという自責の念から、筆者のところに相談にきました。

Qさんは、自身の特性についてインターネットなどで調べたところ、ADHDに該当するのではないかと思っており、一度受診しようかと悩んでいました。

筆者は、当事者の発達障害が強く疑われ、その特性により日常生活や職業生活に影響が出ている場合は、受診を勧めています。

Qさんのようなケースでは、本人が発達障害か否か、またはグレーゾーンかどうかを医学的根拠(精神科医による診断)から知ることができます。受診することが、職場での困りごとなどに起因する生きづらさを解消するきっかけや手段になることもあり、受診をすることは問題解決のための1つの選択肢となります。

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