脚光を浴びる中堅企業に対し、銀行も支援体制構築を加速させている。

岡山県の東京証券取引所スタンダード市場上場企業「ジェイ・イー・ティ」が、半導体洗浄装置工場の建設を計画中だ。総額75億円もの大型投資の背後には地方銀行の存在がある。
「専門用語を使わずにわかりやすく伝えられるよう、何度も練習をした」と、広島銀行の補助金コンサルティング担当者は話す。新工場建設に当たり、同行は経済産業省が運用する「中堅・中小成長投資補助金」の申請を支援。審査には経営者によるプレゼンも含まれるため、質疑応答集を作成し、模擬演習なども行ったという。
銀行が中堅企業の成長支援に本腰
今、銀行が中堅企業の成長支援に本腰を入れている。融資はもちろん、補助金申請支援や資本構成の最適化にまでメニューは広がる。前出の経産省による補助金は、1次公募で全109件が採択された。地銀の中で支援件数が最も多かったのが広島銀行だ。