先日の衆議院選挙で大きく議席数を伸ばした国民民主党。11日には、玉木雄一郎代表に関する不倫報道が写真週刊誌に掲載(同日に会見を実施し、事実関係をおおむね認める)されるなど、色んな意味でニュースの中心となっています。
イメージ低下につながることもある不倫ですが、玉木氏の場合は、ネットを見る限り声援のほうが多い状況です。なぜ、国民民主党は躍進したのでしょうか。新著『人生は心の持ち方で変えられる? 〈自己啓発文化〉の深層を解く』も話題の評論家、真鍋厚氏が解説します。
国民民主党が台風の目になっている。
衆議院選挙で選挙前の4倍にあたる28議席(小選挙区11議席、比例代表17議席)を確保し、比例代表の党派別得票数では、公明党や日本維新の会を抜いて617万票を獲得し、前回の2.4倍になった。少数与党に転落した自民党と公明党の命運を左右するバイプレーヤーになりつつある。
国民民主党の躍進は、直接的には、これまであまり重視されていなかった生活実感に根差した「実現が比較的困難ではない政策」を前面に打ち出したことが大きいが、国民の側に軸足を置きつつも、露骨な対立図式を作らないという「ソフトなポピュリズム」路線のポジショニングが好評を得ているからだと思われる。
ポピュリズムには2種類ある
政治学者の水島治郎は、ポピュリズムには2つの定義があるとし、「固定的な支持基盤を超え、幅広く国民に直接訴える」タイプと、「『人民』の立場から既成政治やエリートを批判する政治運動」タイプを挙げている(『ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か』中公新書)。
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