「O2Oビジネス」という新潮流《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命 第1回》
最も成長性の高い産業であるインターネット産業が、リアル経済を巻き込み、巨大市場を形成しており、その動きは、さらに加速する傾向にある。大きな原動力となっているのが、ソーシャルメディアの利用拡大とスマートフォンの急速な普及にある。
全世界で8億人以上の会員数を誇るソーシャルメディアFacebookは、ついに日本国内でも訪問者数1300万人の大台を超えた。先行して普及しているTwitterも訪問者数1300万人以上となった(Facebook、Twitterの国内訪問者数は、2011年11月度のニールセン・ネットレイティングス調査。Facebook全世界会員数は、11年9月Facebookによる発表)。
11年3月11日に発生した東日本大震災では、災害復旧時の緊急連絡手段となり、社会インフラとしても認識された。中東、中国などの国家体制すら揺るがすほどのソーシャルメディアの影響は、当然、日本国内の消費行動そのものも根本的に変えようとしている。
マスメディアを使った一方的な広告・宣伝ではなく、ソーシャルメディアでつながった友人による“おすすめ”によって、商品を購入する。商品の長所も短所もソーシャルメディア上で共有・拡散され、虚飾が剥がされ、真実がさらけ出される。真に消費者が求め共感でき、社会に役に立つ商品・サービスや企業しか生き残れない時代が来ている。
iPhoneから始まったスマートフォンの本格的な拡大は、ついに国内市場で2700万台の普及を達成した(IDC ジャパン2011年国内IT市場調査)。誰もが、いつでも、どこでもスマートフォンを自分のポケットに入れて生活する時代になる。