「膀胱がん余命1年宣告」から開き直りがん共存記 尿が腎臓に逆流、まずは腎機能の回復を最優先

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帰宅後、もやもやした頭を整理しようとパソコンで膀胱がんのことを調べる。クリニックの医師は「浸潤している(膀胱の壁にどれだけ深く及んでいるか、深達度によって筋層非浸潤性がんと筋層浸潤性がんに分類される)とは限りませんから」と何度も言ってくれたが、エコーで見た限り腫瘍はかなり大きかった。これは覚悟したほうがよさそうだ。

さっそく大学病院に連絡し、3月13日に診察を受けることになった。この日の診察の流れが次の通り。

紹介状チェック→問診→内視鏡による膀胱診断→採血→CT撮影→レントゲン撮影→心電図撮影→輸血(診断後)

医師の診断内容は?

ひと通りの診察が終わって、担当医師は、診察室でこちらの顔をじっと見て診断内容を伝えてきた。

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「進行性の膀胱がんです。膀胱内の大半を腫瘍が覆っていて、肺とリンパ節に転移が認められます。ステージ4ですね。あと、左右の腎臓それぞれに水腎があります。膀胱内の尿管の出口が腫瘍でふさがれているため、尿が行き場を失い腎臓に逆流したりして、尿が腎臓にたまっているためです。また多量の血尿のため重度の貧血が認められます。立ち眩みや息切れがあるでしょう」

なるほど、そういうことだったのか。医師の理路整然とした説明に納得せざるをえなかった。さらに医師が続けた。

「今の事態を放置すると腎機能が低下し、腎不全を起こして1カ月も持たないかもしれません。まずは急いで腎機能回復の対策を最優先しましょう」

おっしゃる通り。がんで死ぬ前に腎不全で死んではたまらない。で、どんな措置をするのだろうか?

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