「本心」描く"故人を蘇らせるAI"は実現可能なのか 母親が蘇って、知らなかった側面が明らかに

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

――本作のメガホンをとった石井監督は、「"心"というのは不思議なもので、受け手がどう捉えるかどうかによって変わるもの。仮にずさんなテクノロジーだとしても、受け手によっては心を感じる」とおっしゃっていました。まさにこの映画のテーマでもあると思うのですが、将来、AIは人間の心をつくれると思いますか?

(石井監督も言うように)そうだと思います。それもまさにこの映画の中で十分に語られていると思いますが、結局それを「人の心」と思うかどうかというのは、そこに向き合ってる人の中にそれが芽生えるかどうかだと思います。

故人の心を見いだしたい欲求

これは仏壇だろうが、墓石だろうが、お盆という行事だろうが、目指していることは同じことではないでしょうか? たとえばお盆になると、亡くなったご先祖さまが帰ってくるといって、お供え物の準備をしたり、火をたいたりしますよね。

それはおぼろげながらも、そこに故人の心を見いだしてるわけです。もしくは見いだしたいという欲求があるわけですよね。

(池松壮亮演じる)本作主人公の朔也の場合は最新のテクノロジーの力を借りて、朔也の心の中にそれが起きたのではないでしょうか?

壬生 智裕 映画ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事