トランプに学ぶリーダーシップのアピール技術 アメリカ大統領選を制した言語スキルとは
この手法は、もちろんハリス氏も取り入れています。例えば、「アメリカの約束を信じますか。そのために戦う覚悟はありますか。」と聴衆に問いかける姿が見られました。
しかし、国民の不満を代弁したトランプ氏の問いかけのほうが、より感情に訴え一体感を作りやすい呼びかけであったといえるでしょう。
同調効果を利用したタモリ氏の拍手締め
これは政治家だけが使う息の合わせ方ではありません。フジテレビ系で平日お昼に31年間生放送されていたバラエティー番組「笑っていいとも!」。司会のタモリ氏が観客に対して問いかけ、それに対して客席が声を合わせて「そうですね」と答えたり、観客から沸き起こった拍手をタモリ氏がパンパンパンパンと指揮をとるようなしぐさで締めたりといった姿を懐かしく思い出す方も多いことでしょう。
これは心理学で「同調効果」と呼ぶ自分の行動を他人に合わせることで息を合わせる方法です。相手と一体感をつくりたいときには、タモリ氏が観客から「そうですね」という声を引き出していたように、相手から「そうそう」と同意を引き出すような内容を語りかけてみましょう。相手の今の状態を想像して問いかけます。
例えば、その日の天気や状況に触れて、
「今日は寒いですね」
「急に雨が降り出しましたね。傘はお持ちでしたか」などです。
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