新体制を迎える北朝鮮、経済開放の現実味

開放政策によって経済基盤を強固にしなければならない切実な理由もある。金日成主席や金総書記と比べると、正恩氏にはカリスマ性も実績も明らかにない。

歴史の威光というカリスマで統治できる時代はすでに去り、相対的に“平凡な”後継者としての立場を固めたい以上、国民に対し実績を作っていく必要がある。その主な柱が、開放政策によって経済を回し、国民生活の改善を図ることなのだ。

それは金総書記もわかっていたのだろう。だからこそ、工場や商業施設などを精力的に視察していた。同時に中朝国境の羅先、黄金坪地区に経済特区を整え、経済特区を作りながら経済成長を図った中国をお手本に後継体制固めを行っていたのかもしれない。

4月半ばごろまでに新体制の確立目指す?

ただ、負の遺産も多い。特に経済面では、金日成時代から相次いだ債務不履行で対外的に信用がないことやインフラの不整備、米国や日本などが実施する経済制裁が足かせとなっている。特に交通網などインフラについては、中国やロシアなどの外資による整備が急がれるが、遅々として進んでいない。これでは投資を呼び込むのも難しい。

経済制裁という国際社会からの圧力もまだ重い。核開発問題が主因だが、ここに正恩氏のジレンマが残る。現在の正恩氏にとって、対外的に存在意義をアピールできるのは核しかないからだ。また、「対外開放には否定的な保守派、長老幹部の存在も縛りになっている」(韓国情報当局者)。 

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