4代目「プリウス」はいったい何がスゴいのか ついにベールを脱いだ新型車を最速で解剖

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リアデザインも先進的だ

今回の発表会は、はじめにアメリカで人気のラジオDJ、テッド・ストライカー氏が司会として登壇し、4代目となる2016年型「プリウス」の発表を宣言。会場の袖にある円筒形の電光掲示板にメッセージが表示されてアナウンスが流れたあと、その円筒の中から深い赤のボディ・カラーの新型「プリウス」が宙吊りになって登場した。

運転席から降り立ったのは、TMS(米国トヨタ自動車販売)副社長のビル・フェイ氏だ。

「約20年『プリウス』を販売してきて、2代目、3代目とより良いクルマへと進化させ、自動車産業を変えてきた。世界で累計800万台を販売し、アメリカでは累計で190万台のプリウス・ファミリー(『プリウスV(日本名『プリウスV』)』、プリウスC(日本名『アクア』)を販売してきました」

フェイ氏はこう語り、続いてチーフ・デザイナーの児玉修作氏とチーフ・エンジニアの豊島浩二氏が登壇し、ラスベガスでの発表を終えた。

低く、ワイドなスタイリング

4代目「プリウス」のスタイリングは、初代から受け継ぐトライアングルシルエットを踏襲している。空力を意識した三角垂型であり、滑らかな印象を与える。昨年末に世界で初めて投入された量産の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を彷彿とさせる外観デザインだ。3代目に比べるとルーフの頂点が20mm低くなっており、エンジン・フードも低く抑えた、と発表されている。

実際のボディサイズは全長4540☓全幅1760☓全高1470mm。3代目よりも60mm長く、15mm広く、20mm低い。前後タイヤの中心がどれだけ離れているかを示すホイールベースは2700mmと、3代目とまったく同じ値ながら、フェイ氏によれば、「室内空間も拡大している」という。

これは「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」=TNGAと呼ぶ新しい考え方に沿って開発された新型のパワートレーンとプラットフォーム(車台)を採用。重心を低めて、パッケージングを向上させた結果だろう。さらにボディ剛性を高め、エンジンやトランスミッションといったパワートレーンを低い位置に搭載し、重心を低くしたことで、操縦安定性や乗り心地を向上させているとされる。

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