ピント合わせ不要、「iPhone7」へ搭載の噂 独IFAでカメラファン注目の新機能

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華為技術(ファーウェイ)のスマートフォン「Huawei Mate S」のデュアルレンズ

9月4~9日にドイツ・ベルリンで世界最大のコンシューマー向け家電見本市「IFA」が開催された。パナソニックのブースは白物家電を全面に押し出しており、カメラの展示は比較的小さかった。だが、訪れたカメラ愛好家を驚かせる新技術が披露された。「フォーカスセレクト」という新機能だ。

通常、デジタルカメラで写真を撮るときには事前にピントを合わせてからシャッターボタンを押す。シャッターを切って、一度画像が保存されてしまうと、ピント位置を間違えても、後から直すことはできない。だが、フォーカスセレクト機能を使えば、この問題を解決できる。

パナソニックは4Kフォトの機能を応用

フォーカスセレクトを搭載したパナソニックのデジタルカメラ「LUMIX DMC-FZ300」

フォーカスセレクトはパナソニックのデジカメ機能「4K PHOTO(4Kフォト)」を応用させたものになっている。4K フォトとは、毎秒30コマの超高速撮影を連続して行い、後から自分が欲しい画像を選んで保存するというもの。動画を撮影するような感覚で、タイミングを逃さず撮影することができるのが特徴だ。

手前に焦点が合っている写真

フォーカスセレクトの場合、ピントをずらしながら4Kフォトを撮影して、その中から自分の好きなピントの写真を選ぶことができるというわけだ。この機能は4Kフォトを撮影できるカメラのファームウェアをアップデートすることで実装される予定で、年内にも提供されるという。

奧のほうをタップすればそこに焦点を合わせることができる

「あとからピントを合わせる」という機能そのものの草分けとも言うべき存在は米Lytro社のデジカメ、「Lytro Light Field Camera」だが、こちらは「ライトフィールドカメラ」という分類。レンズとイメージセンサーの間に複眼状のサブレンズを配置することで光を分散させ、それをセンサーで記録することで三次元の画像データを得るというもの。サブレンズを通す仕様上、現行機種では約400万画素となっている。

一方、フォーカスセレクト技術では約800万画素を実現できる。ただ、連続して撮影を行う特性上、動くものの撮影というよりも人物撮影やテーブルフォトに適している。

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