政治と金問題より根本的な「自民党大敗の真因」 アジア地域で最も安定している政党のピンチ
慣れない選挙による混乱で、誰が今後の政権を率いるのかが不透明になっている。足踏み状態の自民党は30日以内に、より多くの政党を取り込み、連立与党を結成することを試みている。野党は分裂を解消し、政権をまとめることができそうにないと見られている。
首相に就任して27日目の石破氏も、いつまで首相を続けられるかという疑問に直面していた。10月28日の記者会見で同氏は、「国民からの厳しい批判」を認め、政治資金集めと会計にもっと透明性を導入すると約束した。
「民主主義にとって非常に危険な兆候」が見える
多くの点で、日本国民がいつまでも平常運転で我慢しているように見える、まやかしのような平穏な政治状況のもとで、圧力は何年にもわたって高まっていた。
法政大学の政治学者、山口二郎氏は「自民党が率いる歴代の政権は非常に安定しているように見えたが、これらの政権は真の政策変更を先送りし、日本経済と社会に深刻な問題を残した」と語った。
8つの野党が議席を獲得した今、野党が統一した新しいビジョンを示すことは非常に難しいだろう。
「政党システムの分断と二極化は、今回の選挙から始まっているように見える」と山口氏は分析する。選択肢が増えることは政治が健全であることを示す1つの兆候となりうるが、有権者がより極端な立場をとる政党に逃避する可能性は「民主主義にとって非常に危険な兆候である」、と山口氏は付け加えた。
有権者が自民党に何らかのメッセージを送りたかったのは明らかだが、一貫した選択肢を選んだとは言い難い。