韓国「ロシア由来」の武器をウクライナへ送るのか 韓国の主要武器はロシアの技術から生まれている

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今年10月の韓国「国軍の日」での軍事パレードで最も注目された装備は「玄武-5」と呼ばれる弾道ミサイルでした。弾頭重量が8トンを超えるバンカーバスター型の強力な破壊力で、北の地下指揮所を破壊して指導部にダメージを与えるとされています。

――2024年の韓国の国防費は日本円で約6兆7000億円。日本は約5兆円ですので、日本を超える規模となりました。また防衛産業も武器・装備の輸出にも力を入れ、前出のポーランドなどの欧州、UAEなどの中東、そしてインドネシアなどアジア各国で市場を拡大させています。

その通りです。今回、もし北朝鮮軍の部隊が実戦に配備されれば、そこで得られた北朝鮮軍の経験は、韓国軍にとって大きな脅威となるでしょう。その理由は、韓国製の価格の手頃さや性能は世界水準であり高く評価されています。

ハイレベルな支援を行うことも

また日本よりも先んじて、AIやドローンなどの最先端技術を軍事分野に導入することに積極的です。しかしながら、韓国軍は最新の現代戦での実戦経験がないことに変わりはありません。

伊藤弘太郎氏の著書『韓国の国防政策』勁草書房、2023年

韓国政府はウクライナでの北朝鮮軍の活動状況に応じて、ウクライナへ直接的な軍事支援を検討するとしています。戦局が激しくなり、実際に北朝鮮兵士の活躍が戦場で見えるようになるとすれば、韓国側も緊張を高め、支援もハイレベルになる可能性は十分にあります。

北朝鮮兵士の実際の能力が明らかになることは、朝鮮半島で北と対峙している韓国の脅威認識と連動します。

福田 恵介 東洋経済 解説部コラムニスト

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ふくだ けいすけ / Keisuke Fukuda

1968年長崎県生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒。毎日新聞記者を経て、1992年東洋経済新報社入社。1999年から1年間、韓国・延世大学留学。著書に『図解 金正日と北朝鮮問題』(東洋経済新報社)、訳書に『金正恩の「決断」を読み解く』(彩流社)、『朝鮮半島のいちばん長い日』『サムスン電子』『サムスンCEO』『李健煕(イ・ゴンヒ)―サムスンの孤独な帝王』『アン・チョルス 経営の原則』(すべて、東洋経済新報社)など。

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