男性の3人に1人が経験「ちょいもれ」を防ぐ方法 「尿トラブル」はその場しのぎの対策も有効

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くしゃみや咳を我慢するのは、なかなか難しいかもしれませんが、「ハックショーン!!」とダイナミックにするのではなく「くしゅっ」と控えめにするだけでも違います。心がけてみてください。

男性の3人に1人が経験する排尿後の「ちょいもれ」

排尿後のちょいもれ男性は「ミルキング」を

「尿をした後に"ちょいもれ"して、ズボンにシミをつけた」。男性の3人に1人が、こんな経験があるとされます。早い人は30〜40代で、多くの人が50代前半で経験しています。1日に何度もやってしまう人もいれば、月に数回という人もいます。

排尿後のちょいもれは、尿道にまだ尿が残っているために起きます。男性は尿道が長いので、湾曲した部分に尿が残るのはしかたないこと、それが後から少しもれるのもしかたのないことです。

そんな男性には、「ミルキング」という対処法があります。排尿後、尿道に残っている尿を指でこそぐように絞り出して、ティッシュやトイレットペーパーで受け止めるのです。そうすれば、下着やズボンを汚しません。個室に入って行うとよいでしょう。

(出所:『頻尿・尿もれ自力でできるリセット法』より)

※外部配信先ではイラストを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

まずは、大きく深呼吸を

緊張したら、トイレに行きたくなった。あなたも、こんな経験があるでしょう。事実、泌尿器の問題ではなく、心理的な問題でトイレが近くなることもあります。

『頻尿・尿もれ自力でできるリセット法』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「人前で話す場面の前にトイレに行きたくなる」「交通渋滞に巻き込まれるとトイレに行きたくなる」などなど。精神的なストレスがあると、まだ膀胱に尿がたまっていなくても、脳の中にある"排尿中枢"が刺激されてしまうことがあります。脳はとてもデリケートなのです。仕事のプレッシャーや、「外出先でトイレがなかったらどうしよう」などという不安による"心因性の頻尿"もあるのです。

気持ちの持ち方を変えるのは難しいかもしれませんが、「心因性の頻尿かも」と思う事態に遭遇したら、まずは、大きく深呼吸を。テレビやスマホなどに集中するのも、心因性の尿意を防ぐ一助になります。

心因性の頻尿は体質でも病気でもありません。そもそも、本当に膀胱に尿がたまっているわけではないのです。どうか、安心してください。

髙橋 悟 日本大学医学部泌尿器科学系泌尿器科学分野主任教授

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たかはし さとる / Satoru Takahashi

日本大学医学部泌尿器科学系泌尿器科学分野主任教授。1985年、群馬大学医学部卒業。米国メイヨークリニック・フェロー、東京大学医学部泌尿器科助教授、日 本大学医学部附属板橋病院病院長などを経て現職。

2003年、天皇陛下( 現上皇陛下)が入院された際の担当医師団を務める。日本排尿機能学会理事長、日本老年泌尿器科学会理事長などの要職を務める一方、テレビ出演などを通して、尿トラブルの啓蒙に力を入れている。モットーは「外来はエンターテインメントだ」で、全国から診察希望者が訪れている。

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