QBBベビーチーズ「飛ぶように売れる」棚作りの妙 年間2億本以上!国民的プロセスチーズの"勝因"

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これらのフィロソフィーは手帳として社員に配布されており、価値観を共有するために、部署ごとに朝礼で読んだり発表したり、部の目標に取り入れたり、会議で成果や反省の言葉を述べる際に引用されたりしている。

「手帳を見るだけではなく、使うことで、日々の行動につながっていると感じています。他の社員から言葉で聞くと、自分に置き換えたらこうだな、ああだな、とより深く理解できるんです」(黒田さん)

六甲バターはアメーバ経営導入後、大幅なコストダウンに成功したそうだ。そして昨今、原料価格の高騰や円安、為替の変動など外的要因で苦しい状況でも、すぐには赤字にならない強さを得た。「たとえ赤字になっても、盛り返せる企業体質を実感している」と黒田さんは言う。

厳しい円安のなか、業績は回復しつつある

実際、六甲バターは2022年の4月、9月、2023年の4月と3回の値上げを余儀なくされ、買い控えの影響を受けて、業績は2021年の粗利228億円から2022年には64億円に下がった。けれど、2023年には67億円に盛り返している。

この粗利の回復を牽引している要因の1つが、独自性の高い「チーズデザート」の存在だ。後編では、一人の女性の情熱が、チーズ業界に革新をもたらす商品を生み出した物語を紹介する。

チーズデザート 六甲バター
チーズデザートを開発した、片山和子さん(写真:六甲バター提供)
笹間 聖子 フリーライター・編集者

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ささま・せいこ / Seiko Sasama

フリーライター、時々編集者。おもなジャンルはホテルビジネス、幼児教育、企業ストーリー。編集プロダクション2社を経て2019年に独立。ホテル業界専門誌で16年間執筆を続けており、ホテルと経営者の取材経験多数。「週刊ホテルレストラン」「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」「FQ Kids」などで執筆。企業のnote発信サポーター、ブックライターとしても活動。大阪在住。

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