1階には居間と和室とキッチン。2階に上がると寝室と子ども部屋がある。最近まで一人で住んでいた父親は主に1階の居間を生活スペースとして使っていたようだが、大量の生活ゴミが散乱し、床がまったく見えない状態になっている。
空のペットボトル、チラシ、ゴミ袋……とくに多いのは使用済みのティッシュペーパーだった。ゴミに埋もれた毛布の上で寝ていたようだが、毛布の下からも使用済みのティッシュペーパーが大量に出てきた。
「案外フカフカだったのでは?」と思ってしまうが、住環境としては決して良いものではない。すでにゴミの中からは「ガサガサ……」とネズミが這い回る音が聞こえているのだ。
毎日このスペースで生活していたにもかかわらず、こんもりとホコリが積もっている場所もある。掃除はまったくしておらず、生活を放棄していたのは一目瞭然だった。
寝ていた毛布に「大量のネズミの糞」
奥にある和室はさらにゴミが多い。パンパンに膨れ上がったゴミ袋が壁際に積み上げられている。
くすんだカーテンを開けて日の光を入れると、そこら中に黒い粒がこびりついているのがわかる。近くで見るとすべてネズミの糞だった。寝床にしていた毛布までビッシリと糞にまみれていた。
一方の2階は散らかってはいるものの生活ゴミの類いはほとんどない。ただ、“綺麗にしていた”わけではなく、“使っていなかった”にすぎない。なぜなら、1階に比べてネズミの糞の量が倍以上に増えているからだ。
2階の和室にはセミダブルのベッドが一台置いてあったが、布団にこびりついた糞の多さから、ここはもはやネズミの寝床になっていたのかもしれない。
となりにある子ども部屋は、現在40代になる息子が幼少期に過ごしたときのままになっていた。床には漫画本が転がり、子ども時代の服や学校の教材もそのまま。しかし、床はネズミの糞だらけである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら