「大量のネズミと糞にまみれた実家」子が見た絶望 疎遠だった独居の父が病死し、実家を訪ねたら…

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午前10時、スタッフ6人で一軒家の片付けが始まった。2階でネズミを駆除している間に、1階のキッチン、居間、和室を片付けていく。

ネズミの糞が家中にあるので、作業用のマスクを装着してひたすら生活ゴミを袋に詰めていく。いつどこからネズミが出てくるかわからないので、スタッフたちはいつもより慎重にゴミを拾い上げていた。

ゴミ屋敷
キッチンにもネズミの痕跡がたくさん残されていた(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

依頼者の前で「絶対NGな行動」

「うわっ、出た!」

ゴミの中からネズミが飛び出してきたようで、信定氏が大きな声をあげてしまった。ただ、依頼主が立ち会う現場ではNG行動のひとつである。

中には目を背けたくなるほど汚れている現場もある。しかし、それを表情に出してしまえば、勇気を出して助けを求めてきた依頼主のトラウマになってしまうかもしれない。そして、また部屋を汚してしまうことがあったときに、そのトラウマによって業者に相談すらできなくなってしまう。

そのためイーブイでは、ゴミ屋敷に対する耐性がついていないスタッフを家の中に入れることはない。慣れるまでは外に停めてあるトラックにゴミを積み込む作業を担うことになる。

ゴミ屋敷
いつネズミに出くわしてもおかしくない状況の中、黙々と作業を進める(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

いきなり飛び出てきたので驚いてしまったが、ただ、そのネズミが意外に可愛らしいのである。

繁華街のゴミ捨て場にいるような大きなドブネズミではない。胴体はせいぜい10cmくらいのもので、尻尾を入れてようやく20cmほどの小さなネズミなのだ。そして、文直氏いわく、子どものネズミというわけでもないらしい。

「家に出るネズミって実はドブネズミじゃないんです。ほとんどクマネズミかハツカネズミなんです。ドブネズミと違って臆病なので、平気で人前に出てくるようなこともないんですよ」

ゴミ屋敷
床を走り回るネズミ(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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