ホンダSUV「WR-V」は、なぜタイで開発されたのか 250万円以下、ガソリンエンジンのみという潔さ
ホンダR&Dアジアパシフィックは、タイ王国の首都バンコク近郊に位置し、ホンダにおけるアジア最大の四輪開発拠点となっている。その前身は1994年に設立された「ホンダ オートモーティブ タイランド」内にあった「ホンダR&Dタイランド」。その後、商品企画やスタイリング研究、アジア大洋州全域での商品開発体制強化を目的に、2005年に現在の体制となった。
そして2012年には、ホンダR&Dアジアパシフィック初の開発モデル「アメイズ」をタイなどで発売。その後、ミニバンの「ブリオ」やSUVの「BR-V」などの車種を開発。それらの車種は、タイのみならず東南アジア、さらにインドや南アフリカなどにも輸出される。そして今回のWR-Vは、ホンダR&Dアジアパシフィックで開発した初の日本向けモデルとなる。
WR-V開発について
前置きが少し長くなったが、ホンダR&Dアジアパシフィックの歴史は長く、開発力や品質面の高さもうかがえる。そして今回は、WR-Vを担当したホンダR&Dアジアパシフィックのアシスタントチーフエンジニア平村 亘さんに開発のほか、タイやインドの自動車事情などについて伺った。
まず、WR-Vの開発でこだわった部分を平村さんに聞くと、「シンプルに、お客さまのために早くデリバリーできるクルマを開発することです」と第一声が返ってきた。続けて「インドでエレベイトが人気だから日本導入したわけではなく、開発段階から日本市場への導入が決定していました」と付け加えた。
最初から日本を含む、グローバル市場での展開を見越してWR-Vは開発されたのだ。そして、その役割をタイのホンダR&Dアジアパシフィックが担ったわけだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら