立ち食いそば、高級そば店…どっちが儲かる? 飲食店の3大経費のバランスが利益を決める

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(撮影:今井康一)
小さな飲食店がこれからの時代を生き残るためには、「帳簿上の経営」を健全にする必要があります。本稿では、『小さな飲食店のお客が減らない値上げ』より一部抜粋・再構成のうえ、お店の健康状態を知る方法を解説します。

飲食店の3大経費とは

FL比率とかFLR比率という言葉があります。Fはフード(仕入れ代:原価のこと)、Lはレイバー(労務費:社長も含めて現場で働く人たちの人件費)、Rはレント(家賃)です。

F(仕入れ代)とL(労務費)を足して、売上で割ったものがFL比率。それに家賃も足して売上で割ったものがFLR比率です。

お店が健康かどうかを判断する、一番わかりやすい数字はFLR比率で、これが70%以下になっていると、営業利益が10%ほどになるとされています。

営業利益が10%ということは、月商が300万円あると、30万円の利益が出るということです。この利益は、あなたの月収ではありません。あなたの労務費はすでに引いてあるので、それ以外に30万円が入ってくるということです。

また、FLR比率が70%のときに利益が10%ですから、FLR比率が80%になと、あなたの労務費は出ますが利益はゼロ、85%だと、あなたがもらえるはずの労務費が削られて、下手をすると店員より貧乏になります。この差は大きいです。

FLR比率という言葉が広まったのは十数年前からで、以前はFL比率だけで考えていました。なぜ仕入れ代(F)と労務費(L)を合計して考えるかというと、これらが飲食店の2大経費だから、というのも大きな理由です。

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