立ち食いそば、高級そば店…どっちが儲かる? 飲食店の3大経費のバランスが利益を決める
また、利益が出ないとき、大きく改善できる2大経費でもあります。利益が出ないとき、家賃の交渉は簡単ではありませんし、電気代をけちっても大した効果はありません。しかし、仕入れ代や労務費の比率を少しだけ下げると、大きな金額が動きます。
たとえば、全体の3%しかない電気代を10%削減しても全体への影響は0.3%ですが、全体の30%ある仕入れ代を10%下げると、全体への影響は3%あります。月商300万円のお店がこれを達成すると、9万円の利益が生まれます。
またFL比率は、合計の%も大切ですが、FとLのバランスも大切です。理解を深めていただくために、クイズです!
売値がほぼ2倍でも利益が同じになる訳
老舗の洋食店がありました。このお店は、他の飲食店に卸売もしています。厨房の奥にコンロがたくさんあって、大きな寸胴が並んでいます。中身はカレールーで、作ったルーを寸胴のまま軽トラックで配送する、というやり方です。
卸売価格は、どのお店に対しても同じです。卸売先はいろんな業態で、スタンド式店舗(席はあるけど、立ち食いそば屋のようなお店)では、そのカレーを650円で売っています。また、ホテルの上階にあるレストランにも卸していますが、そこでは1400円で売っています。どちらもピーク時には満席になります。
また、この2店の売値は2倍ほど違いますが、営業利益率はほぼ同じです。なぜでしょう?
いかがでしょうか? わからない場合は、下図をヒントにしてください。
図にあるように、接客側の業務は「案内」「受注」「配膳」「会計」「片付」という順に行われます。ホテルにあるレストランだと、この流れのまま行われます。また、1400円のカレーだと、先にサラダとスープ、それからカレーを運ぶなど「配膳」が複数回になることもあります。
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