立ち食いそば、高級そば店…どっちが儲かる? 飲食店の3大経費のバランスが利益を決める
一方のスタンド式カレー店はどうでしょう? 「案内」はなし。「受注」は券売機、「配膳」はセルフ。「会計」は終わっている。「片付」もセルフ。そう、接客側の人件費がかからないのです。
これは、そば店でも同じです。立ち食いそばだと、原価率が45%に近いお店もあります。ただし労務費は15%ほど、合計すると60%に収まっていたりします。
逆に、お座敷で2000円を超える天ざるそばが出てくるようなお店だと、原価率は25%をやや超えるくらいですが、仲居さんや職人さんの労務費が35%ほどかかり、合計すると60%ほどだったりします。つまり、一定の客数を確保していると利益率は変わりません。
FとLの配分は適正か?
フルサービスにして接客側を手厚くすると、原価率を下げないと利益が出ず、セルフサービスにすると、労務費を下げる工夫をしないと利益が出ません。
このように、FとLのバランスは、 業態(同じ食品を売る場合の、提供方法や価格帯の違い)を表した数字です。ですから、単純にFL比率の合計で考えるのではなく、「自分のお店の業態からして、いまのFとLの配分は適正か?」と考える必要があるのです。
たとえば、やや高額帯のお店だと接客側の経費(L)はある程度の高さになるため、原価率(F)を低くしないと利益は出ません。なのに原価率が40%になっていたらどうですか? FLR比率は80%を超えて当然です。
また、同じような価格帯のカフェでも、加工品ばかり使用している場合は仕込みが減るのでLが減り、加工品なのでFが高くなります。逆に、ほぼ手作りのお店だとLは高くなりますが、Fは下がります。手作りなのに原価率が40%を超えていたらどうでしょう? さっきと同じなのです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら