「大学お笑い」出身芸人の増加で変わる業界勢力図 純粋にお笑いを追求する人が進める健全化
たとえば、早稲田大学の名門お笑いサークル「早稲田大学お笑い工房LUDO」からは、『キングオブコント』準優勝のにゃんこスターのアンゴラ村長、『キングオブコント』優勝のハナコの岡部大、2018年に大ブレークしたピン芸人のひょっこりはんなどが出てきている。
大学のサークルでお笑いをやっているというと、遊び半分の軽いノリだろうと思う人もいるかもしれないが、学生たちは真剣にお笑いに取り組んで芸を磨いている。
今では多くの大学にお笑いサークルがあり、自分たちが主催するライブやコンテストなどを通じて、サークル同士の交流も盛んだ。その中で切磋琢磨することで、必然的に芸のレベルも上がっていく。
私自身も何度か学生芸人のお笑いコンテストの審査員を務めたことがある。大規模な学生お笑いコンテストの決勝に残るような芸人のネタは、本当にクオリティが高くて面白い。
学生芸人を経ることの強み
学生芸人を経てプロになる人の強みは、豊富な舞台経験を持っていることだ。芸人の芸は現場で磨かれる。生の観客の前でネタを演じて、その反応を見てネタを調整していく。その過程を経て、舞台慣れをしていき、演技力が磨かれ、質の高いネタを作れるようになる。
しかも、そこには同じ学生芸人の仲間がいる。日常的に彼らと情報交換をしたり、ネタの相談をしたりすることで、プロの芸人の疑似体験ができる。プロとしてデビューする前にそれだけの経験を積むことができるメリットは計り知れない。
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