新築マンション「売れ行き悪化」でバブルしぼむか 「1億超えの衝撃」報道で大量発生した投資家の行方

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しかし、それが一変する報道が発表される。2023年3月の首都圏新築マンションの平均価格が初めて1億円を超えて、1億4360万円と発表されたのだ。都心好立地の2つの高額物件が同時期に販売されたからだが、この数字は前月比で212%、つまり2倍以上になったことになる。

そもそも物件数が少ない中で、月をまたいだ違う物件を比較しても意味がないものの、これは素人目には「都心マンションの高騰」ととらえられたようだ。

値引き交渉せずに即日満額で購入

ここで、中国人をはじめとした投資家がマンション買いにむかう。日本でも個人の富裕層や事業法人が検討し始め、私も多くの相談を受けた。この頃、「価格が上がると買う人が少なくなる」という需給バランスを主張する専門家がいたが、現実は逆の方向に動いている。値上がり報道が投資家を呼んでくるというのが今回の市場の実態だったのだ。

こうして、中古市場では売り出されたら値引き交渉せずに即日満額で買い付けを入れる層が出てくる。通常、物件検索サイトに載る価格は売出価格と言って、成約する価格の約2割高いものだが、意に介せずかっさらっていく。

あっという間に売れていく物件を目の当たりにし、新たに出てくる物件がさらに高い価格で売り出され、相場を吊り上げていくことを認識すると、自宅購入を検討していた買い手は焦りを隠せなくなり、「どうしたらいいのでしょう?」と嘆きの相談が増えた。

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