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富士フイルムが大型投資「バイオ医薬品」の黒子 市場規模100兆円も?「CDMO」でトップ3維持

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ノースカロライナ新拠点の遠景
建設中のノースカロライナ新拠点(写真:富士フイルム)

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国際化を進め、巨額買収を仕掛けた王者・武田薬品が苦戦する一方、中外製薬は創薬力を磨き時価総額で国内トップに立つ。本特集では、明暗分かれる国内製薬企業の今を追った。

米ノースカロライナ州ホーリー・スプリングス市。この町の富士フイルムの生産拠点では、2025年稼働予定で、バイオ医薬品を製造する大型培養タンク8基の建設が進む。タンク1基当たりの容量は2万リットル。3階建てビルと同じくらいの高さで、大人も見上げるほどだ。

ヘルスケア分野を強化している富士フイルムは、バイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)事業を成長ドライバーと位置づける。建設中の8基は、すでに米大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの製薬部門、ヤンセンファーマからの受託が決まっているなど、引き合いが活発だ。今年4月にはこの8基とは別に、12億ドル(約1800億円)を投じ、8基を新たに建設することを決めた。

製薬業界における黒子のような存在

CDMOとは、抗体医薬品をはじめとするバイオ医薬品の開発から製造までを受託して支援するサービス。大手製薬会社やバイオベンチャーを顧客として、開発段階での安定性試験や治験薬の製造、承認を受けた医薬品の商用生産までを請け負う。

バイオ医薬品は、タンパク質や生物由来の物質を用いて製造される。副作用が少ないうえ、従来の低分子医薬品では治療が困難であったがんや希少疾患への高い効果も期待でき、需要は高まっている。

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