岐阜発「楽園企業」、毎日5時に帰る残業ゼロ術 もちろん「仕事の持ち帰り」も禁止です

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今回は誰にでもまねしやすそうな、3つのコツに絞って紹介する。

未来工業式「仕事を早く終わらせるコツ」を賢くまねして、まずは残業時間を減らすことから始めてみてほしい。

未来工業式「仕事を早く終わらせる」3つのコツ

1.「あきらめる力」を身に付けてさっさと帰る

退社時間が早い未来工業では、仕事の優先順位のつけ方が明確だ。今日すべきことと、明日でも間に合うことを見極めるには、いい意味で「あきらめる力」が必要になる。今日すべきことが終われば、上司が残っていても先に帰る習慣づけから始めたい。

2.「業務のムダ」を5分単位で減らす

未来工業では、伝票処理から製造業務まで、5分単位で業務のムダを減らすことが習慣づけられている。就業時間が短いから効率化が進むわけだ。まずは、「5分のムダを6つ集めれば30分の自由時間が生まれる」と考えて、取り組んでみてほしい。

「1日5分のムダ削減」を続ければ、1年で5日分、30年で約半年分の自由時間が生まれる
3.終業時間以降に「家庭の用事」を組み込む

社員の中には、水泳教室への子どもの送り迎えを、終業時間後の予定に組み込む人もいた。子どもを待たせるわけにはいかないから、仕事の効率も自然と上がり、定時退社を習慣づけやすいと考えたからだ。家庭の用事以外の予定でもOK。

どうだろう? 上記3つのうち、明日からまねできそうなことがひとつは見つかっただろうか? 

仮にまねはできても、成果自体が出るには、少し時間がかかるかもしれない。どうか焦らずに、未来工業をまねてコツコツ続けてもらいたい。

次回は、「日本一多い」ともいわれる、同社の年間休日140日について紹介する。

荒川 龍 ルポライター

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あらかわ りゅう / Ryu Arakawa

1963年、大阪府生まれ。『PRESIDENT Online』『潮』『AERA』などで執筆中。著書『レンタルお姉さん』(東洋経済新報社)は2007年にNHKドラマ『スロースタート』の原案となった。ほかの著書に『自分を生きる働き方』(学芸出版社刊)『抱きしめて看取る理由』(ワニブックスPLUS新書)などがある。

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