1年で最も苦しい9月相場が終わるのはもうすぐだ いよいよ本格的に相場に戻る時期がやって来た
確かに、13日の日経平均のSQ値は3万6906円で、当日の日経平均はこの値を超えられず「幻のSQ」となった(ネガティブ指標)。
また、7月の8連続安のあとは8月5日の史上最大の下げに見舞われたように、大きな連続安のあとに本震や余震といった大きな揺れがくるケースが多い。9月の7連続安のあとの大きな揺れはまだ出ていない。
また、13日の日経平均の移動平均線との乖離率を見ると、25日が-1.99%、75日が-4.71%、200日が-2.59%である。この状況は短期・中期・長期の五月雨的な売りが出やすい位置で、ドル円相場のレベル(例えば1ドル=140円よりも円高)や、売り方の仕掛け次第で、売り崩される可能性もある。
「セントレジャーステークスは終わったが、そのレースをまねた日本の菊花賞(G1)は10月20日の開催で、それまで相場はダメだな」などと言う、競馬好きな兜町関係者もいる。
日経平均の予想1株利益は過去最高水準
しかし、前回の本欄の締めの言葉に使った「9月に買えば年末・年始高で売れる」のほうが、「デフレ脱却の日本市場では現実的な相場格言に思える」という見方はいささかも変わっていない。
実際、現在の企業業績は2024年度も2025年度も増収増益が予想されている。1ドル=140円台前半の円高になってから不透明感が出ているが、昨2023年度の平均レートは140円だったことを考えると、もし130円台に入った場合でも日経平均の短期的な下げはあっても、回復している国内消費がカバーして、減益まで落ち込むとは考えられない。事実、13日の日経平均予想EPS(1株当たり利益)は2458円45銭と、過去最高を記録している。
また、今後も物色対象は内需系がいいと思っているが、半導体・ハイテク株が相場の足を引っ張るとまでは思っていない。なぜなら、アメリカの半導体の指標であるSOX指数こそ、8月7日が一番底(4426ポイント)、9月6日が二番底(4528ポイント)を固めてきたからだ。
日本でも、代表的ハイテク株である信越化学工業や京セラ、東京エレクトロン、浜松ホトニクス等の予想PER(株価収益率)が、最近の株価の下げでほぼ20倍台前半と、ハイテク株としてはかなりリーズナブルな水準になっている。
今週の市場は18日(水)のアメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)、20日(金)の日銀金融政策決定会合の両方の結果を注目しているが、前者は予想どおり0.25%の利下げ、後者は現状維持で、波乱なしと考える。年度を通していちばん苦しい9月相場も今週・来週(16~27日まで)で実質的に通過する。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら