1年で最も苦しい9月相場が終わるのはもうすぐだ いよいよ本格的に相場に戻る時期がやって来た
その点、「死に物狂いで経済成長」のほうが、その政策自体を批判できないだけに作戦成功といえる。
とにかく9人とも日本のために前向きな政策を出してくれているわけで、それについては素直に期待したい。また、野党第一党の立憲民主党の代表選挙(23日投開票)でも4人の候補者が出て、存在を高めている。この憲政史上、めったにない盛り上がりに、日本の株式市場も応えるべきだと思っている。
いよいよ「戻る時期」がやってきた
さて、この時期の欧米の相場格言に“Sell in May, and go away, don't come back until St Leger day”(5月に株を売ってどこかに行ってなさい。セントレジャー・デーまで戻ってこないように)がある。
前段は「セル・イン・メイ」で知られる格言だが、この時期は後段のほうが重要だ。セントレジャー・デーとはイギリスのドンカスター競馬場で開催される今年で248年目となる、歴史の古い重賞レース「セントレジャーステークス」のことで、毎年9月に開催される。つまり5月に売った投資家は、9月の同レースまでに市場に戻りなさいということだ。
今年の同レースは9月14日(土)に開催され、1番人気を分け合ったヤンブリューゲルがイリノイをクビ差で下し、ほぼ本命サイドで決着した。そして格言では、5月に売った投資家はこの9月16日の本日(月曜日)から買い体制に入ることになる。
セル・イン・メイの5月からの日経平均株価の解説は前回の「1年で最悪の9月」に日本株を買ってもいいのか」(9月2日配信)でも書いたが、その後の展開を加えると、8月5日(3万1458円)の一番底のあと、9月11日(3万5619円)で二番底を形成したように見える。
しかし、この見方には反対意見も多い。その第一は、二番底に対する疑問だ。
一番底からの戻り高値である9月2日の3万8700円まで、立ち合い日数19日で7242円の上昇だった。これは値幅や日柄(日数)で見ると十分な上げで一番底を確定させた。
だが、その後の7連続安で作られた二番底(暫定)まで3080円安と、下げ幅はともかく、二番底からの戻りが12日の1213円高だけだからだ。13日は俗にメジャーSQ(特別精算指数)と呼ばれる、先物とオプションの両方の精算がある3・6・9・12月の「第2金曜日の算出日」で、それに伴うSQ絡みの事情でつけた「1日だけの1213円高ではないか」という見方だ。
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