ホリエモン×藤田晋「IT界は人材不足だ」 日本はプログラミングを義務教育化すべし
堀江:それで世界レベルなんか行ったら、一生食っていける。別に僕は最先端の技術にすごく詳しいわけじゃない。でも基本的なプログラミングのやり方は30年間、ほとんど変わっていない。まずはプログラマーって、特殊な仕事じゃないってことを、理解してほしい。皆さんがやっているような仕事を、いかに省力化するかがプログラミング。だから自分がやっている、つまらない繰り返し反復作業があれば、それを全部ルーティン化して、機械にやらせるために覚えておくといい。その手続きをやるためのものだから、コンピュータがわかる形にただ翻訳してやればいい。だからプログラミングって翻訳に近いかもしれない。
――子どものころからプログラミングの基礎を学んでおけば、米グーグルやフェイスブックのような、世界で使われるサービスが日本から生まれてくるかもしれない。
藤田:かつては堀江さんみたいな人しか出て来なかったが、義務教育化したら、もっとちゃんとした人が出てくる。すごいエンジニア起業家みたいなのが相当数出てくるはず。
堀江:エリート教育を受けた人たちですよね。今のスポーツ選手って、子どもの頃からちゃんと理論を教わっているから、いい選手が出てきている。今の20代のサッカー選手って、もう完全に。
藤田:昔のサッカー選手と比べて、世界で通用する選手が増えている。それと同じように、世界でも通用する起業家がたぶん出てくる。
プログラミングができるとモテる!
――堀江さんは中学生の頃からプログラミングをやっていたとか。
堀江:バイトで稼いでいました。でも僕らと時代が違いますからね。パソコンやっている人たちって、暗い、オタク、モテない、みたいなイメージがあった。それでも楽しかったからやっていたが、今は全然違う。今の子たち、すごくうらやましいです。今のIT企業は、普通にいい職業になっている。
藤田:プログラミングができるとモテるしね。
堀江:うん。むしろ昔はマイナスだった。僕が中学生のとき、塾にパソコンがあるから通っていた。先生に「堀江君はパソコンばっかりやって勉強してないよね」って言われると、「はい。パソコンやりに来ているので」と答えていた。その塾では英語と数学の練習問題を、コンピュータを使って解いていくような教育をやっていて、パソコンが20台あった。それを使いたくて通っているうちに、「堀江君はパソコンの方が好きだから、今度新しい機種に変えるから、移植やってよ」と言われて、何万円もおカネをもらったりして。今思うと、普通に外注したら100万円くらいかかったかもしれないのに、中学生にやらせたら何万円で喜んでやってくれるから、得したんじゃないかな。
――起業するときも、プログラミングができてよかったですか。
堀江:僕の中でプログラミングは普通のこと。何で起業しようと思ったかと言うと、やっぱりMacに出会ったことが大きい。だから僕はプログラミングができて、おカネが稼げることは知っていたが、こんなにモテない職業でカネ稼いでもしょうがねぇなと、思っていた部分もすごくある。でもMacは、ミュージシャンやクリエイター系といった、かっこよくてモテる職業の人たちが使っていた。
藤田:本当にモテたかったんだね。