日本人逃亡犯語る「フィリピンの劣悪な獄中生活」 スマホもタバコも…刑務所では「金がすべて」
シャワーを浴びるためには、週100ペソ(約260円)が必要。洗濯をお願いするのに200ペソ(約520円)を払う。コーラは25ペソ(約65円)、インスタントラーメンは30ペソ(約78円)で買える。
さらにスマートフォンを使うためには月5万ペソ(約13万円)が必要だ。手に入れれば、通信は自由にできる。
「金さえあればメイドを雇って刑務所暮らしをすることもできます。15万ペソ(約39万円)払うとVIPルームで暮らすことも可能です。ただしこれは1日分の金額ですが」
日本で「性犯罪」を犯していた
日本にいたころの男は生粋の「性犯罪者」だった。未成年のときに強制わいせつ罪で数カ月、さらにその後、女性に対して同意なく性行為をおこなって少年院で5年ほど過ごした。
その後、大阪で再び女性に対する暴行事件を起こしたが、逮捕されるのを恐れてフィリピンに逃亡した。これらは男の説明によるもので、フィリピン当局が把握している内容と異なる。
フィリピン当局の発表情報によると、男は大阪で未成年の女性を拉致して、性行為を強要してケガをさせた疑いで逮捕状が出ているという。
男にこの件をただすと「路上で女性に声をかけて性的行為をしたが、同意の上だった。未成年だとは思わなかった」と反論した。しかし、犯罪だと認識していたからこそ逃げたのではないか。
フィリピンでは戸籍を購入することが可能で、男は名前を変えて生活を始めた。現地の日本人からは「ヒロくん」などと呼ばれていた。しかし、その多くが男の犯罪歴を知らなかった。
フィリピン在住のある日本人男性はこう語る。「ヒロくんとは、たまに酒を飲む関係です。タガログ語も少し話せるので、現地生活が長いのかなとは思っていました。私の中では普通の人という認識です。ただ・・・」
少し間をおいて、男の性癖について語り始めた。
「ヒロくんはフィリピン女性の買春もしてましたが、相手は決まって未成年のような若い女性ばかりでした。危ない人だなとは思っていました。でもまさか日本で犯罪を犯して逃げている人だとは……びっくりです」