献金額の全容を明らかにしない統一教会
――伯父さんは統一教会に、A子さん(山上容疑者の母親)の献金額を明らかにするよう求めているとか。
徹也の兄から「何日も食べていない」という連絡を受けた後、私は奈良の統一教会に「A子の献金の全容を明らかにせよ」と求めるFAXを送った。2004年末のことだ。返答してきたのは奈良の元教会長。徹也が自殺未遂をした時、私が連絡を入れた人物だ。
元教会長の返答は「献金の内訳等は、ただいま検討しています。しばらくお待ちください」というものだった。
後になって少しずつ知ることになるのだが、徹也が自殺未遂をした後、山上家と統一教会は返金に関する協議をしていて、毎月30万円から40万円ずつ返金していくことで合意していた。統一教会側の窓口になっていたのが元教会長で、徹也はこの元教会長とはコミュニケーションがあり、将来のことについても話をしていたようだ。
2009年、私は奈良の統一教会に2度目のFAXを送った。献金の全額を明らかにせよと。統一教会側は、山上家と結んだ「合意書」を示してきた。合計5000万円を分割返済していくというもので、2009年までに約2000万円を返済していると。残り3000万円を返済していくという内容だった。