ランクルにGT-R…「買えない人気車」販売の実態 納期遅延や受注停止が続く「新車購入」の現実

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

それならば、新型アルファード/ヴェルファイアをベースとしたレクサス「LM」はどうだろう。販売店によると、「4人乗りは4~5カ月、6人乗りは9カ月以上の納期を要するが、注文は入れられる」とのこと。

LMの価格は4人乗りの「500hエグゼクティブ」が2000万円、6人乗りの「500hバージョンL」でも1500万円と高いが、アルファードの中古車もエグゼクティブラウンジとなると1400万円前後に達するから(新車価格は850万円~)、アルファードの中古車を高額で買うなら、納期が常識の範囲に収まるレクサスLMのバージョンLを検討したい。

レクサスLM500h(写真:トヨタ自動車)
レクサスLM500h(写真:トヨタ自動車)

なお、2024年8月中旬時点では、KINTOでのアルファード/ヴェルファイアの取り扱いはない。レクサスLMは取り扱っているが、契約期間は3年に限られる。

※本稿校了後の2024年9月上旬に、KINTOはアルファード/ヴェルファイアの取り扱いを開始した。販売店でも受注を再開する模様だが、前述の通り注文が殺到する可能性が高く、購入するなら迅速に行動したい。

トヨタ「ノア/ヴォクシー」

2022年1月に現行型がデビューした「ノア」「ヴォクシー」は、よく見かける存在となったが、新車の受注は停止しているという。

販売店では「受注枠を使い切り、今は受注を停止している。再開時期は未定だが、おそらく2024年の末以降だ。アルファードやヴェルファイアも受注停止しているから、現時点で受注できるミニバンはシエンタのみ。そこでシエンタを積極的に販売している」とコメントした。

たしかに「シエンタ」の販売は好調で、2024年1~7月における小型/普通車の車名別登録台数ランキングでは、「カローラ」と「ヤリス」に続いて3位に入った。

シエンタ(写真:トヨタ自動車)
シエンタ(写真:トヨタ自動車)

カローラとヤリスは、SUVの「カローラクロス」「ヤリスクロス」など、それぞれ複数のボディタイプを合計したシリーズ全体の登録台数だから、単一ボディではシエンタが実質1位になる。

ノア/ヴォクシーも、7月には両車の合計で1万3883台と、1位のカローラシリーズと同等の台数を登録している。つまり、ノア/ヴォクシーは限界まで多くの台数を生産しているが、それでも納期が遅延するほどの購入希望者がいるから、受注を停止させたというわけだ。

クルマが何らかの理由で受注停止となった場合、生産も止まることがあるが、今回取り上げた車種は違う。アルファード/ヴェルファイア、ノア/ヴォクシーなど、フルに生産しても追いつかないほどの注文が入ったから、受注が止まったのだ。

したがって、特にノア/ヴォクシーは販売ランキングの上位に入るのに、注文できない不思議な状態になっているのである。トヨタは、ノア/ヴォクシーの受注台数を公表していないが、相当な数字なのだろう。

次ページ6月に新型が登場した「フリード」は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事