ランクルにGT-R…「買えない人気車」販売の実態 納期遅延や受注停止が続く「新車購入」の現実
販売店に聞くと、「200万円前後の予約金を預けて注文を入れることは可能だが、納期は短くても2年以上」という。
注文はできるが、納車がいつになるかはわからない、というのが現状だ。なお、生活環境の変化などによってキャンセルする場合、予約金は返金するという。
では、ジープ「ラングラー」はどうか。販売店からは、「納期は約3カ月。在庫車もあり、短期間での納車も可能だ」との返答を得た。
ラングラーの価格は799万~889万円で、ランドクルーザー300に近い。この価格帯やサイズ感の悪路向けSUVがほしい場合、ラングラーは有力候補になりそうだ。
スズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」
ジムニー/ジムニーシエラも発売以来、納期の長い車種となっている。現行型の発売は2018年だから6年を経過したが、今でも人気は衰えない。
販売店によると「以前は納車に1年から1年半を要していた。直近では、ジムニーは半年から1年に縮まったが、ジムニーシエラは依然として1年前後と長い」という。
ジムニーの価格帯は170万~200万円、ジムニーシエラは200万~220万円だ。この価格帯の車種で、発売から6年を経過しながら、納期が半年から1年を要するのは相当に長い。
ジムニーの届け出台数を振り返ると、2018年は月平均1800台前後だった。それが2024年1~7月の月平均は3443台となっている。増産などにより、発売直後に比べると2倍近いペースで納車されているが、それでも納期は縮まらない。
もっと増産すれば……と考えてしまうが、生産規模を増やすと、その後も同じペースで生産する必要が生じる。将来的に売れ行きが下がると、余分な生産設備を抱えてムダが生じてしまう。さらに開発者からは、ジムニーのような悪路向けSUVの特別な事情も聞いた。
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