いきなり中間管理職になった人が知らない心得 職場のストレスや長時間労働にどう対処するか
職場の長時間労働をいかになくすか、どのようにライフ・ワークバランスをとるかが、企業の重要な課題の1つとなってきている。自宅などでのリモートワークが普及すると、ライフとワークのバランスをとるというよりも、むしろライフとワークを統合・融合する意味でのインテグレーションのほうが適切であるため、本書では“ライフ・ワークインテグレーション”と表現する。
かつては、「残業すること=頑張っている」と評価される風潮があり、今でもそのような風潮が残る会社も少なくない。部下が上司よりも先に帰りにくいという職場もいまだに多い。
リモートワークにおいても、夜遅くまでオンライン会議を行っていたり、メール対応していたりして、勤務時間が長くなることが多いのが現状である。
長時間労働が減らないのはなぜか?
長時間労働が減らない原因として、次のようなことが考えられる。
・目的や目標、やるべき業務、役割分担などが明確になっていない
・優先順位がついていないなど、仕事の効率が悪い
・残業を前提とした業務の組み方になっている
・長時間勤務者が評価される、もしくは評価される雰囲気がある
まずは課長自身が、「長時間かけて成果を上げる」から「短時間で成果を上げる」へとマインドセットしていくべきであろう。
スマートにビジネスができているか? 課長として、同じ時間で多くの成果を上げること、ROT(リターン・オン・タイム時間対効果)も考えたい。 20%の重要要素が、全体の80%の成果をしめるという〝パレートの法則〟も参考にしたい。担当業務における20%の重要事項を決め、そこに集中することも効果的である。