都知事・小池百合子が「自民党の救世主」になる日 昨夏の選挙でも抜群の『動員力』を発揮
闘争を勝ち抜いた政治家が持つ一面ー佐藤
「小池百合子は国政復帰をあきらめていない」と私に強く言う人がいます。他ならぬ元首相・森喜朗さんです。
鈴木宗男さんは「佐藤さんね、森さんに会ったら、必ず1回は小池さんの話をしたほうがいいぞ」と言います。その心は、「小池百合子さんの話が、森さんの元気の源になる」からとのことでした。確かにそうでした。森さんにお会いして私が小池さんについて話すと、森さんは急に凜として、こう言うのです。
「何? 小池がそんなことを言っているのか」
さらに続けて、
「俺も、もうすこしがんばらないとな」
森さんは小池さんの名前を聞いたとたん、スイッチが入ったようにピシッとして、「そう簡単に俺は死ねないぞ」と、本当に元気になります。権力闘争を勝ち抜いた政治家が持つ猛禽類としての一面です。昨今の自民党の政治家には、とんと見かけなくなりましたが。
小池新党の可能性──山口
2022年の衆議院の定数是正(10増10減)によって、東京都では衆議院の選挙区も25から30に増えました(2022年12月)。
小池さんが希望の党での失敗を踏まえて国政に出る場合、周到な戦略を練ると思います。
ひとつは、日本保守党や参政党など右派ポピュリズム政党を巻き込んだ再編。もうひとつは、自民党が崩れた時の受け皿としての新党です。小池さんにとって、最後のチャンスかもしれません。
小池都政の支持基盤は連合東京ですから、その意味では民間労組の勢力が支援に回るでしょうし、旧民主党系の保守層も取り込むと思います。また、いよいよ目ぼしい人がいなくなった自民党が小池さんを迎え入れて生き残る絵図を描く人が現れる可能性もあります。
好き嫌いは別にして、小池さんにはまだポテンシャルがありますから。