ですから地方ビジネスにおいてもこの女性を取り込めるかどうか、という点が極めて重要なのですが、そもそも地方再生ビジネスに携わっている方々は女性が極めて少なく、女性のニーズや感性などかけらも理解できないような対極にある「おっさん」が現場で仕切っていることがほとんどです。これでは「女性の需要を捉える」などというのは不可能に思えます。
地方再生においてそういう話をすると、児童手当がどうだとか、託児所がどうだとかと言う話にしかならないのが、「おっさん」の限界です。
それはインフラという点から重要だということは認めます。しかし、その前に地元の若い女性たちが、あちこちから亭主を連れて戻ってきてここで暮らしたい、と思う街づくりをしていますか?という点はまず問われるべきではないですか。地元出身の女性が戻りたくもないような街に未来があるとはどうにも思えません。
都会に出て行っても女性が地元に帰りたいと言えばそれを却下できる亭主は少ないのですから、あとはそういった人たちが働いて行ける雇用を創出することが重要であり、思い付きの地元産ブランドなんか作っている場合ではありません。
あなたの町は「カープ」を作れますか?
問われているのはあなたの町に「カープ」を作れるのか、ということであり、そのためには女性を引き付けるものが絶対に必要だということです。
手前味噌ですが、オガール(岩手の紫波町)は、カフェやマルシェという機能を最大限に使って「岩手女子」をつかみにかかっています(「リアルな地方創生は、補助金に頼らない」を参照)。
その人たちは現在の母親であり、またその子供たちは将来の母親でもある。そうすればさらにその家庭で「紫波町はいい所よ」、という「刷り込み」が続いて行けば、あとは勝ったも同然です。われわれ、地方再生ビジネスに携わる者がカープに学ぶことはたくさんあるのです。
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