GMの中国事業「販売激減」でリストラ不可避の苦況 EVシフトへの対応遅れ、2四半期連続で赤字に

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GMの中国事業はなぜ苦況に陥ったのか。中国の自動車市場では、過去数年の間に急速なEV(電気自動車)シフトが進んだ。

外資系の合弁メーカーは、製品開発や技術移転を本国の親会社に依存してきた。そのため中国市場の変化への対応が後手に回り、(GMを含む)外資系合弁メーカーのほとんどが市場シェアを落としている。

GMのバーラCEOは中国市場での失地回復を模索するが、決め手に欠けるのが実情だ(写真は同社ウェブサイトより)

上汽GMはキャデラックおよびビュイックから複数車種のEVを投入したものの、失地回復につながっていない。同社の2024年1月から7月までの販売台数は約24万台にとどまり、前年同期比55.1%減少。中でも7月単月はわずか約1万5000台と、前年同月比8割超の激減を記録した。

中国撤退は否定するが……

GMの1~3月期の決算説明会では、アナリストから経営陣に「中国戦略を見直して工場閉鎖や事業売却などに踏み切る考えはあるか」という率直な質問が飛んだ。それに対して、バーラCEOは次のように回答した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「わが社はEVやPHV(プラグインハイブリッド車)を含む多数の新型車を中国に投入し、市場競争に参画し続ける。また、GMはラグジュアリーカーの分野でも強みを発揮できるはずだ」

中国での事業再編が人員カットを含むのかどうかに関して、GMの中国法人は現時点では明言を避けている。

また、「ビュイック・ブランドが売却される」という噂が業界内に流れたことについて、中国法人は「“再編”という言葉に過剰反応し、深読みしすぎている」と否定した。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は8月15日

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