「老年学」専門家推薦、健康寿命のばす意外な食事 プリンにどら焼き、間食でたんぱく質簡単補充

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この「食材数」の目安がすぐれているのは、「目に見えて、数えられる」という点にあります。

「たんぱく質を90グラムとりましょう」と言われても、運動のように「1時間歩いた」「スクワットを10回やった」などと数えることが難しいです。また、筋力や体力の衰えは、階段の上り下りや歩くスピードなどで体感的にわかりますが、たんぱく質の不足というのは日常生活の中では把握しにくいものです。

そこで、食材数をおおまかな目安とすることで、「今日は10種類しか食べていなかった。明日はもっと種類を増やそう」と、日ごろの食事においてたんぱく質がたりているかどうかを意識づけすることができるのです。

「おやつ」でおいしくたんぱく質補充

2つ目は、「おやつ」を上手に利用する、です。「たんぱく質をたくさんとる」という観点から見ると、おやつも心がけ次第で、たんぱく質を補ういい機会になります。

卵、乳製品、大豆など、たんぱく質が豊富に含まれる食材を使っているおやつは、プリン、ソフトクリーム、どら焼きなど、世の中にけっこうあるのです。

私がよく高齢者の皆さんにお伝えしているのは、「買い物に行くときに、スーパーで栄養成分表示をよく見るようにしてください」 ということです。自分の目で確認して買うようにしましょう、と呼びかけています。もちろん、食べすぎは禁物ですが、「同じ甘い物でも、どうせ食べるならたんぱく質の多いもの」を選んでみてはいかがでしょうか。

じつはたんぱく質が豊富に含まれるおやつ
出所:山田実『転ばない足腰』、「日本食品標準成分表(八訂)増補2023 年」より作成
山田 実 筑波大学人間系教授

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やまだ みのる / Yamada Minoru

日本予防理学療法学会理事長、日本老年療法学会副理事長、日本サルコペニア・フレイル学会理事、日本転倒予防学会理事、日本老年医学会代議員など。専門は老年学。特に転倒予防、介護予防、サルコペニア、フレイルの研究に従事している。

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