論理的ではなく「非連続的な思考」がもたらす成果 リスクもコストもほぼゼロで成果を出す方法
ホテルのプロダクトに関しては、常に「伝わり方」を意識しています。私自身が世の中に対して伝えられる声の大きさには、限りがあります。ですから、自分の代わりに伝えてくださる方が、どれだけいるかが大事だと考えているのです。
具体的には、第三者が再発信しやすい内容を意識して、「編集しやすい素材」を1次発信するという感覚で、情報設計しています。
特に、「どのようにPRするか」から逆算して商品開発をしていくことを大事にしているので、企画の初期段階で、まずプレスリリースを作ってしまうことが多いですね。
どういうプレスリリースを作れば、それが記事になるのだろうか、お客様がSNSで発信して下さるのだろうか——そういう「思わず人に伝えたくなる」ということを意識しています。
手垢のついていない言葉を使う
発信する際には、手垢のついてない言葉を使ってパンチラインを生み出すということを大事にしています。
ものすごく斬新な発想を生み出すというのは、誰もができることではありません。でも、自分の感覚や考えを、世の中にまだ表現されていない言葉を通じて伝えるということなら、できると思える方もいるのではないでしょうか。
そうした言語化の手法について、特別に研究しているわけではありませんが、私に関しては、もともと学生時代から短歌が好きだったのも、もしかすると影響があるのかもしれません。三十一文字には、心を捉え、ハッとするような表現を使い、その歌を詠んだ時の作者の感覚を、読み手に伝えるための工夫がなされています。
短歌によって、意外性のあるワーディングを組み合わせていくことが、いつの間にか、自分にとって自然なことにもなっていました。
実際、これまでに生み出してきたコピーを振り返ると「最果ての旅のオアシス」「人生の乾いた旅に潤いを」など、五七調のものが多いのです。
ツイッターで呟き続けて、人の気を引く言葉の組み合わせというものを無意識に研究する10代を過ごしていたことも、今に生きているように思います。
(後半に続く)
構成:泉美木蘭
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