8月後半の日本株はどうなるのか 過去6年間の日経平均株価は下落基調

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総合的に判断すると、当面はむしろ中国の景気減速懸念で相対的に売られ過ぎた感が強い、鉄鋼、機械、非鉄金属、金属製品などのセクターへの資金シフトが続くかもしれません。

7月の業種別指数の月間騰落率で下げがきつかったのは、鉄鋼(-7.6%)、機械(-6.7%)、電機(-5.3%)、非鉄金属(-4.5%)、金属製品(-3.8%)でした。

実際、昨日11日の業種別上昇率をみると、1位は鉄鋼、2位は非鉄金属、3位は金属製品・・と続き、機械や電機も上昇していました。

いわゆる「決算プレイ」(決算を材料に、短期売買を繰り返す)も飽きてきたことですし、次の短期筋の狙いはリターンリバーサル(相対的に下がった銘柄を買い戻す)しかない。つまり、しばらくは「幕間つなぎ」で退屈な相場ということなのでしょう。

値がさ株から低位株へのシフトが鮮明になる?

さて、問題は、米国のアップル株の下落につれて、最近軟調な値がさハイテク株の下げを「押し目買いの好機」とみるかどうかです。

アップル株をチャートで見てみるとわかるのですが、もし、もう一段の下落となれば、同株の大きな「フシ」(重要な価格)は100ドル程度です。もし仮にそこまでいくと、現状から約1割程度下げることになり、今アップル関連とされる村田製作所や日東電工、アルプス電気などの値がさハイテク株の下値を拾うのは、「まだ早い」ということです。

時期が早いだけならまだいいのです。もし、「アップル株の変調」が値がさ株の時代から、低位株の時代に移る象徴的な現象の1つだとしたらどうでしょうか?

例えば、電機セクターで中低位株といえば、明電舎、日本無線、NEC、OKI、帝国通信工業などが、過去の長期的な推移から見ると、値ごろ感があるようにみえます。

ここではわかりやすい電機セクターに例えてお話していますが、インバウンド関連で買われた小売の値がさ株も考え方は同じです。日経平均が2万円を超えた今からでも、儲けるコツは意外と「低位株」投資にヒントがあるかもしれません。

東野 幸利 国際テクニカルアナリスト

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ひがしの ゆきとし / Yukitoshi Higashino

DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部長。証券会社情報部、大手信託銀行トレーダー、大手銀行などの勤務を経て2006年に入社。マーケット分析やデリバティブ市場のコンテンツを担当。IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)教育委員、日本テクニカルアナリスト協会理事なども務める。
 

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