夏の防災対策は「冷蔵庫」が肝、今こそ安全確認を 動画やイラストが豊富、役立つサイトを紹介

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ダイニングテーブルや学習机の足元に耐震のゲルマットをつけることは、すぐに対策しやすいので、親子で実施してみてください。

耐震ゲルマット
耐震のゲルマットの例(写真:Graphs / PIXTA)

安価なものでよいかどうかの質問が多くありますが、値段にかかわらず品質が保証されているものの多くは、「第三者機関による実験結果」「成分」「耐荷重量」が記載されています。

特に赤ちゃんがいる家庭やペットがいる場合は、舐めてしまうこともあるので、最低限、成分の記載があるものをお勧めしています。

危険なブロック塀をイラストで確認

ブロック塀は震度5強で倒れてきます。標準的な重さのものは1個10キロあります。数個でも子どもの体重を超えてしまいます。それが塊のまま一瞬で倒れてきます。

過去の地震での死者数を見ても、全死者数が少ない場合にブロック塀で亡くなる確率が高くなっていて、死者の死亡要因がすべてブロック塀によるものだった、という地震が2例あります。建物の被害が少ない場合でも、倒壊すれば死者を出す、それがブロック塀です。

ブロック塀の死亡事例
(出所:徳島大学環境防災研究センター ・公益社団法人徳島県建築士会「あなたにもできる ブロック塀の健康診断」(2021))

この時期にしっかりブロック塀のある場所を把握して、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」の間は、近くを通らないことも重要です。倒壊したブロック塀は命を奪うだけでなく、津波避難を妨げる障害物になります。

危ない「ブロック塀ズ」をイラスト化したものがあります。ダウンロードしてお使いいただけるので、親子でイラストを参考にブロック塀の場所を把握してください。

危険なブロック塀の啓発イラスト
危ない「ブロック塀」のイラスト(出所:徳島大学環境防災研究センター ・公益社団法人徳島県建築士会「あなたにもできる ブロック塀の健康診断」(2021))

「厚底ブロック塀」「肌荒れブロック塀」というネーミングとイラストが楽しいので、子どもも探しやすいです。巨大地震注意情報を受け、近所を調べたところ「ないと思っていたのに通学路にもまだあることがわかった」と驚かれた方もいました。

ブロック塀に関しては、自然災害というより過去の教訓を生かせていない人災そのものです。住民が高齢でブロック塀撤去に手をつけられない場合も多いので、個人の自助まかせではなく、地域の課題として撤去や改修を急ぐ必要があります。

【写真】自宅の災害対策ですぐやりたい「冷蔵庫の転倒と開閉防止」グッズ、実際の設置の様子など(8枚)

以上、簡単にできることから今後に向けた検討も含めて、耐震化・家具対策・ブロック塀についてまとめました。赤ちゃんがいる家庭向けの対策、津波避難やカバンに入れておくべきものについては、次の記事でご紹介しますので参考にしてください。

あんどう りす アウトドア防災ガイド

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あんどう りす / Risu Andou

阪神大震災被災体験とアウトドアの知識を生かし、2003年より全国で講演活動を展開。当時、誰も提唱していなかったが、「現在では当たり前になっている毎日のカバンを防災仕様に」というアイデアや、いつもの暮らしに防災を取り入れる方法をいち早く提案。とりわけ子育てグッズと防災グッズをイコールにしてしまうアウトドア流の実践的な内容が好評。楽しくてすぐに実践したくなる、毎日の生活を充実させるヒントがたくさんあると親達の口コミで全国に広まり、毎年の講演回数は100回以上。

Webサイト「あんどうりすのゆるっとアウトドア防災

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