――2015年4月に発表した中期経営計画(第5次中期)では、海外の一貫製鉄所建設計画を撤回し、代わりに国内製造基盤の強化を打ち出した。
2020年のオリンピック、パラリンピックまでは再開発や国土強靭化など、さまざまな需要がでてくると思う。だが、政府の財政がこうした状態にある以上、その先は公共工事が減っていくだろう。GDPというのは人口の関数だ。人口が減ると、需要そのものも伸びない。だとしたら、国内の鋼材需要が増えると考える人はいない。
国内の製造基盤を強化する時期がきている。製鉄所が稼働してから40年以上経過し、老化現象が予想していたスピードよりも早く起きているのは事実。やはり新しい設備と高齢化した設備では、起きる症状が違っており、この点に関しては十分な知見がなかった。ここ数年で未体験のゾーンに入ったと考えている。
だから、きっちりと投資をやること。国内需要が減っても耐えられる体力と財務体質を持っている必要がある。これからは嫌でも海外展開をしていかなければならない。
――最近は収益力が落ちている。2003年度から2008年度まで営業利益率は2ケタ台だったが、現状は5%程度まで落ちている。他社と比べても鋼材1トン当たりの単価が安い。この理由をどう考えたらよいか。
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