「鰻の成瀬」が急成長、超スピード出店の衝撃度 山本社長「飲食に興味ない」発言の真意とは?
――うなぎチェーンに着目した背景を教えてください。
うなぎは2000円ほどの価格で提供すれば安いと感じてもらえる。ほかの外食の業態からすると特殊で、そうした安い価格帯のうなぎの店はほとんど存在していなかった。
調理の仕組みを開発した会社の社長と知り合い、試食してみておいしかったので、これはいけると思った。成瀬のうなぎの仕入れや職人がいらないオペレーションは、こうした他社の権利を購入して使用している。一方で、たれの味などはオリジナルで開発したものだ。
店作りは「時代」から考えていく
――うなぎは手間のかかる食材です。どうやって、少ない人員で運営する手法を構築したのでしょうか。
メニューはうな重のみで、ドリンクも数種類のアルコールに絞っている。うなぎもかば焼きになったものを仕入れて、専用の機械で焼き上げるだけだ。スタッフが覚えなければならない手順はわずかで、アルバイトでも簡単にできる。営業時間も短くするなどの工夫もしている。
これは業界を俯瞰的に見ているところが大きい。飲食業界は人手不足が深刻で、人件費も上昇している。こうした課題を最初から理解したうえで店舗づくりをしている。
「どのようなお店を作りたいか」ではなく、「今の時代はこうだよね」というところから考えて、対応できる業態を作っていくのは強みの一つだ。
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