コンビニ弁当を救った「おかず入れ」の秘密

意地でも「よそとちゃうことせなあかん」

電子レンジで温めても大丈夫なフィルム状のおかず入れ

日本は、追いつかれたら、さらに追いつかれないように工夫しなければいけません。英語で言えば、Think Different です。

これは今、世界でもっとも元気な会社、ご存じのアップルの社内標語です。一時、業績が低迷した時に、この標語を使って大キャンペーンを打ちました。社員みんなで違うことを考えようとしたんです。それでできたのがiMacでした。Windowsのパソコンが機能性を重視しているとき、ここのパソコンは、デザインを重視しました。それでアップルはよみがえりました。そのDNAから、iPodやiPhone、iPadが出てきていると思います。

アップルと同じことが大阪の商人では、「よそとちゃうことせなあかん」だと思います。それをやっているのが、木村アルミ箔さんです。社員60名がみんな、よそとちゃうことを考えています。木村社長も口を酸っぱくして、よそとちゃうことせなあかん、と繰り返しています。

よそとちゃう「フィルム状おかず入れ」で大ヒット

フィルム状のおかず入れ

その中で大ヒットしたのが、コンビニ弁当のおかず入れです。もともとはアルミ箔のおかず入れです。

でもコンビニ弁当が世の中に出たとき、あれではあかん、と気づきました。電子レンジで温めたら、爆発してしまいます。ギンガミはコンビニ弁当では通用しないのです。それで社長さんは、よそとちゃうことせなあかん、とフィルム状のおかず入れを作ったのです。

社名は「アルミ箔」ですが、あえて樹脂製のおかず入れを作りました。そうしたら、あっという間にコンビニ業界に浸透して、今でもトップシェアです。何十万枚と作っています。

食べられる『海苔』で作ったおかず入れも開発。おぼろ昆布やかつお節で作ったおかず入れもある

昔からある会社なので、うちはギンガミ屋だ、と思いがちですが、ここの社長は、家訓の「よそとちゃうことせなあかん」の発想で、いち早くフィルム状のおかず入れを作ったんです。創業者自らが、こだわりを捨てろ、と言ってくれてたので、アルミ箔にこだわらなくてよかったのです。

そして今は、食べられる『海苔』まで使ったおかず入れを開発しています。ここまで来れば、正にThink Differentそのものです。

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