厳しすぎる環境でも残る「街の電気屋」の知恵

なりふり構ってはいられない

東京・町田のでんかのヤマグチ。店頭には家電以外にエゴマ油、コメ、スイカなどが並ぶ。

「ウチは安売りしない」。

そう話すのは、東京・町田市で家電販売店を営む「でんかのヤマグチ」の山口勉社長だ。「ネットや家電量販店は安さでお客さんを奪い合っているが、ウチはまったく違う次元で勝負している」と話す。

安売りではなく、違う次元で勝負

週刊東洋経済7月25日号(21日発売)の特集は『ヤマダ電機 落日の流通王』です。わずか2カ月で50もの店を閉鎖したヤマダ電機に何が起きているのか。家電量販サバイバルの最前線に全38ページで迫りました。上の画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。

家電は今や家電量販店で買うのが常識となり、街の電気屋は年々、減り続けている。かつて3万店近くあったパナソニックの系列店は、すでに2万店を割り込んだ。営業を続けている店にしても、経営者の高齢化が進んでいるうえ、親の苦労を見て子どもが後を継ぎたがらないため、後継者がいないケースも多い。

でんかのヤマグチは、そんな厳しい環境に負けず奮闘している。家電販売店と修理店の2店舗を構え、パートを含め46人の従業員を抱える。年商は約10億円、19期連続で黒字を維持している。近隣には町田駅前のヨドバシカメラをはじめ、ヤマダ電機やコジマ、ノジマなど郊外型の家電量販店も複数あるにもかかわらずだ。

年々消えていく街の電気屋さんの中にあって、その強さが注目を集めるヤマグチ。その秘訣は徹底した地域密着営業にある。

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