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ミスドはなぜ「なんか、ちょうどいい空間」なのか 値上げしても業績絶好調、背景の「空間の魅力」

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  • 谷頭 和希 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家
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特筆すべきは、その営業利益率の高さだ。2024年3月期では、11.7%にものぼっている。これは、日本マクドナルドホールディングスの営業利益率10.7%を超えている。外食産業としては、驚異的な高さだ。

ダスキンのフードセグメント(ほぼミスド)のここ数年の推移(編集部作成)

また、ここ数年ミスドが度重なる値上げを実施しているのにもかかわらず、客足が落ちていないことにも注目したい。単に安いからミスドが選ばれているのではなく、「ミスドがいい」という理由で選ばれているのだ。

例えば看板メニューのひとつである「オールドファッション」は、2022年2月まで税込121円だったが、2024年7月現在では税込165円となっている。

人々を惹きつけるミスドの空間

では、そこまで人を惹きつけるミスドの魅力とは何か。

経済メディアでミスドが取り上げられる際、ミスドのドーナツの美味しさや、さまざまなブランドとのコラボレーションなどを通した新商品の目新しさが、好調の要因として挙げられている。また、テイクアウト比率の多いミスドにとって、コロナ禍で生まれた持ち帰り需要が追い風になったという指摘もある。これらの指摘は、たしかに事実だろう。

一方で、筆者が利用者にインタビューしていると、多くの人がミスドの「空間としての魅力」を語ることに気がついた。

とくにコロナ禍以後、街に人流が戻り「リアルな空間の良さ」が見直されてきた側面がある。意外と、ミスド好調の背景には、そんな「場所としての魅力」があるのではないか。以下、そんなミスドの空間の魅力を2つに分けて解説したい。それが、

①カフェとレストランの中間のような「だらだらいられる空間」

②「ワクワク」感を演出する商品陳列

だ。

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【「カフェ利用」「ドーナツ以外の軽食メニュー」が時代にマッチした可能性】

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