設定とグッズ併用で"スマホ熱中症"を防ぐワザ モバイルバッテリーで「使いながら充電」はNG!

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こうした充電方法は電圧、電流を上げて、一気にスマホに電力を流し込んでいるため、どうしても発熱しやすくなってしまう。充電完了直後に屋外に持ち出して使うと、そのままスマホ内部の温度が下がらず、動作に影響を与えることも。外出前に充電器から取り外し、すぐに外で使いたいようなケースでは、早めに充電を終えておくようにしたい。

また、機種によっては急速充電をオフにすることもできる。例えば、Galaxy Z Fold6の場合、「設定」の「バッテリー」で「充電設定」を選ぶと、「急速充電」と「急速ワイヤレス充電」のオン・オフを設定可能だ。外出までに充電が間に合わないと本末転倒になってしまうが、どうしても屋外で充電しなければならないときや、時間があるときなどは、必要に応じて、設定を変更してもいいだろう。

アクセサリーでスマホを冷やす!

40度を超えるような酷暑だと、設定変更だけで乗り切るのはなかなか難しい。それでも、屋外でスマホを長時間使いたいという場合には、アクセサリーを活用するといい。ただし、氷や保冷材など、スマホの温度を一気に下げてしまうようなものはNG。空気が一気に冷えると、内部が結露して故障の原因になるからだ。

徐々にスマホの温度を下げたいときには、モバイル扇風機などで風を当てるのが効果的。炎天下では効果が薄いが、ある程度風通しのいい場所であれば、スマホの放熱を早める効果はある。ケースにも熱がこもるため、暑いときには外して使うのも手だ。その観点で、着脱しやすいケースを選ぶのも重要になる。

また、最近では、スマホ用の冷却シートが販売されており、これも効果が高い。その1つが、スマホ用ケースでおなじみのTrinityが販売している「スマ冷え Premium」。今年は、面積が1.5倍大きいラージサイズも登場した。このアクセサリーは、スマホが発する熱を吸収するという仕組み。徐々に温度を下げていくため、結露などの心配もない。

冷却シート
冷却シートを貼っておくことで、スマホの温度を下げられる。Trinityのスマ冷え Premiumのラージサイズなら、8.2度も温度を下げられる(写真:Trinity)

同社によると、スマ冷え Premiumは、なにも使っていないときより最大で8.2度もスマホの温度を下げることが可能だという。薄型設計のため、ケースとスマホの内側に挟んでおけるのもうれしいポイント。マップを見ながら移動するなど、屋外でどうしてもスマホを使いたい人はもちろん、ゲームアプリを長時間楽しみたい人にもいいアクセサリーと言えそうだ。

また、モバイル扇風機に近いアイテムとして、スマホに直接装着するファンのようなアクセサリーも販売されている。Xperiaの「Gaming Gear Xperia Stream」がそれだ。元々はゲームを快適に遊ぶためのアクセサリーだが、スマホ熱中症対策にも使える。これは少々極端な例だが、スマホ用の冷却ファンもアクセサリーとして販売されている。

冷却シートとは異なり、ファンを背面に取りつけなければいけないため、万人向けとは言えないが、どうしても夏の暑い屋外で利用しなければならない場合には、こうしたアイテムを検討してみてもいいだろう。設定変更だけではどうにもならないようなときには、“ちょい足し”がおすすめだ。

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石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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