泡の新感覚「シャワーヘッド」選べる水流で急成長 ホテルやサウナの採用で認知され一般家庭にも浸透

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筆者はかつて「日本のバスタイム」の歴史を調べたこともある。洗髪の場合、1970年代は平均して「週2回」だったのが、“朝シャンブーム”(80年代後半から90年代前半)で一気に増え、現在のような「ほぼ毎日」になった。シャワー派の増加だけでなく、浴槽でのリラクゼーションなど、入浴時に求める意識も時代とともに変わっていく。

日常使いにおける美容に訴求

「リファ」は2009年、「自宅でのセルフエステ」に訴求するブランドとして立ち上げた。ブランド名は「Refine Body(身体を磨く)」からきているという。

「最初に人気となったのは美容ローラーで、10年間で1300万本以上販売しました。そこから多角化し、美容シャワーヘッドは2010年から研究を重ね、2013年に発売。ただ当時の商品は現在ほど水圧が強くありませんでした」(加藤氏)

その後、人気商品でブランド拡大を果たしたのは前述のとおりだが、今後の課題をどう考えているのだろうか。

「価値を市場に定着させていくのは、そう簡単ではないと感じています。美容商品に対しては、どこか不信感を持たれる方も多いでしょう。リファは最新テクノロジーを取り入れた商品設計をしており、開発後の製品は他社で活躍してきた技術者からなる『顧問会』が厳しく審査したうえで市場に投入されます。また、効果効能については国際論文を含めて随時発表しています」(同)

さまざまなテーマで消費者と向き合って感じるのが、「面倒くさい」意識とどう向き合うかだ。現代の消費者は忙しく、ふだんの生活の中で時短を求める一面もある。

その意味で「わざわざ美容」ではなく「日常生活での美容」に訴求したシャワーヘッドの存在は興味深い。買い替え層を含めて、今後の市場がどうなるかも注視したい。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

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