2024年上半期「売れた・売れなくなった商品」TOP30 スーパーやコンビニなど6000店舗のデータを分析

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2位の靴クリームは、革靴用のクリームだけではなく、靴用クリーナー全般を含む。コロナ下にオフィスカジュアルが加速したこともあり、革靴用のクリームは販売を落としていた。転機となったのは、スニーカー用のクリーナーシートのヒット商品だ。スニーカーで出勤することも増えるなどスニーカー用の需要が高まっており、シートタイプで拭くだけで使えて持ち運びもできるという手軽さが支持された。

料理に活用されるトマトジュース

3位のトマトジュース、6位のは、値上げによる販売金額の伸びも見られたが、販売量も堅調に推移した。

トマトジュースの販売増を牽引したのは、善玉コレステロールの増加や睡眠の質の向上などの効果を訴求する機能性表示食品。トマトジュースを飲用するだけではなく、スープや味噌汁、パスタソースといった料理に活用する人が増えていることも販売を押し上げたとうかがえる。

料理への活用が進むきっかけとなったのは、2023年の秋ごろの生鮮トマト価格の高騰だ。天候不順や燃料価格の上昇などが高騰の要因となり、価格が安定しているトマトジュースが生鮮トマトの代替品として注目された。2024年には生鮮トマトの価格は落ち着きを取り戻しつつあるものの、備蓄しやすく簡単に料理に使えるなどのメリットがあることから、トマトジュースを料理に活用し続けている人もいるのだろう。

物価の優等生ともいわれる米でさえ、価格が上昇してきている。前年の記録的な猛暑を受け米の作柄が減少した地域があったうえに、訪日客の増加で外食需要が活況となり、需給が逼迫してきているためのようだ。それでも米の販売量が底堅いのは、2022年ごろから値上げが続いていたパンや麺類などの主食類と比べると、依然として米に値ごろ感があるのではないだろうか。

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