2024年上半期「売れた・売れなくなった商品」TOP30 スーパーやコンビニなど6000店舗のデータを分析

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雑貨のランキングでも、値上げの影響が色濃く見られた。3位の中性洗剤、4位の漂白剤、10位のアルミホイルなどは、販売量が伸び悩む中、価格上昇で販売金額が増加した商品だ。19位のティッシュペーパーや20位のトイレットペーパーなどの紙製品でも値上げの影響が見られている。

ただし、同じ紙製品である5位の大人用紙おむつは、値上げによる販売金額の伸びがあるものの、外出増に伴いアクティブシニアの需要が高まったためか、軽失禁用の商品が販売量を伸ばした。9位の日焼け・日焼け止めも、外出増で販売を伸ばしている。

6位の洗濯用洗剤では錠剤タイプで使いやすく洗浄力が強いと訴求する商品が、8位のトイレ用クリーナーでは泡タイプでこすらなくても汚れを落とせると訴求する商品が好調となるなど、高付加価値化が販売増につながった。

「売り上げが落ちた」商品トップ30の顔ぶれ

最後に、売り上げが落ちた商品について確認したい。1位の検査薬、2位のマスク、9位の殺菌消毒剤、16位の体温計は、5類移行などによりコロナ対策の需要が落ち込んだことが影響した。

4位のオートミール、7位のビネガードリンク、28位のプロテイン粉末は、コロナ禍に販売を伸ばしていた商品で反動により販売減となっているようだ。それでも、オートミールは、コロナ前の2019年と比べればおよそ9倍の規模を維持しており、コロナを通じて市場が大きく成長したことがうかがえる。

2024年下期も値上げは続くと見込まれており、節約志向は強まっていきそうだ。また、7月に入ってからコロナの感染再拡大の動きもある。落ち込みが見られていたコロナ対策商品の需要も再び伸びていくのだろうか。今年も記録的な猛暑になると予測されていることから、暑さ対策商品の需要は堅調に推移していくと考えられる。

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