北朝鮮、携帯電話市場への新規参入はあるか

北朝鮮側からみた携帯キャリア事情

北朝鮮に第2の携帯電話事業者が設立されたようだ

北朝鮮情報専門サイト「North Korea Tech」は7月9日、平壌の内部消息筋の話として、「北朝鮮に第2の移動通信事業者が参入した」と報じた。

2008年から本格化した北朝鮮の移動通信事業は現在、北朝鮮・逓信省とエジプトのオラスコム社(OTMT、Orascom Telecom and Media Technology)との合弁会社「高麗リンク」(Koryolink)が行っており、加入者数は260万人とされている。北朝鮮の人口からすれば、10人に1人が携帯電話ユーザーとなっている計算になる。

高麗リンクは平壌など北朝鮮を訪れた外国人にも携帯電話サービスを提供しており、SIMカードなどの販売も行っている。実際には、韓国を除く海外とは通話が可能で、また滞在中のインターネット連結サービスも提供している。ただし、外国人向けには北朝鮮国内の通話はできないようになっている。

携帯電話市場が競争原理を持ち込む?

North Korea Techは「ピョル(韓国語で星という意味)は北朝鮮当局が新たに選定した移動通信事業者で、これまでは平壌の外国人向けインターネットサービスを提供していた国営企業」と紹介。一方、OTMTは高麗リンクを通じて得た利益を北朝鮮国外に持ち出せず、北朝鮮当局とトラブルになっていることを指摘している。

トラブルとは、高麗リンクを通じて得たOTMT側の利益に関する二つの問題についてだ。ユーザーが高麗リンクに支払う使用料は北朝鮮ウォンで支払う。ところが、現在の北朝鮮には為替レートに公定レートと市場レートの二つがある。

OTMTの投資家向け資料などによると、OTMTが北朝鮮国内で得た利益は公定レートによれば5億4000万ドルになるが、市場レートではわずか800万ドルになってしまう。さらに、北朝鮮国内の利益を国外に持ち出すには北朝鮮当局の許可が必要で、自由に国外に利益を持ち出せないこともトラブルの原因になっているという。

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